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  • Book
  • Japanese(日本語)

체공녀 강주룡

  • Country
    Republic of Korea
  • Publisher
  • Published Year
    2018
  • Genre
    Literature - Korean literature - Contemporary fiction

Title/Author/Genre

  •  

    Title: 滞空女・姜周龍(カンジュリョン)

    Author: パク・ソリョン

    Genre: Korean Literature-Contemporary Fiction

     

    LTI Korea staff: 李善行(イ・ソネン)soyi@klti.or.kr / +82-2-6919-7731

Description

  • About the book

    韓国では、労働者が権利を主張する際に煙突や鉄塔に長期間立て籠る例(韓国では「高空籠城」と呼ばれる)が少なくない。朝鮮の古い秩序の中で育った女性が、波乱万丈の人生を経る中でもけっして自己を曲げることなく生き、1931年、朝鮮初の「高空籠城」へと至るまでのライフヒストリーを実話から着想を得て描いた小説。第1部では、前近代的な家庭の因習に従って結婚した主人公が、夫とともに独立軍に身を投じる物語がスリリングに展開し、第2部では夫と死別した主人公が平壌(ピョンヤン)でゴム工場の労働者として生き、城郭の楼閣の屋根に上がってみずからの主張を訴えるまでの紆余曲折が描かれる。わずかな史料から豊かな物語を紡ぎ出すストーリーテリングの手腕と小気味よいテンポ感、そして現代社会に通じる眼差しが秀逸で、時空を越えて読む者をとりこにする魅力ある作品。第23回ハンギョレ文学賞受賞(2018)。

    About the author

    江原(カンウォン)道鉄原(チョルォン)出身。高校3年生のとき小説で第15回大山(テサン)青少年文学賞金賞を、詩で第1回文学トンネ青少年文学賞大賞を受賞。2015年「ミッキーマウス・クラブ」が文芸誌『実践文学』に掲載されデビュー。長編第1作の本作で第23回ハンギョレ文学賞を受賞。

    Media Response/Awards Received

    日韓関係がこれだけギクシャクしている中にあって、K文学の人気は高い。日韓の違いより同時代を生きる者としての共鳴・共感に訴える力のほうが強く作用しているからに他ならない。話題の『82年生まれ、キム・ジヨン』に描かれた女性の閉塞感の根は深く、本作の主人公、1901年生まれの姜周龍(カンジュリョン)も同じ閉塞感を覚え、抗い、自身を貫こうと身悶えする。疎外された者の訴えは現代人の耳にも届き、気づくはずだ。「あそこに人がいる」(本作の最後の一文)。

    映画化されるに足るだけの内容を備えた作品であり、映画の制作・公開の際には原作小説として話題になることが期待できる。

     

    ハンギョレ文学賞の審査員講評で本作についての記述の抜粋は以下のとおり(2018年5月18日付 ハンギョレ「強靭で新たな女性キャラクターの誕生」より)。

    ・「周龍(ジュリョン)(応募時のタイトル)」は、植民地期の実在の人物の叙事を迫力にあふれ高い完成度で展開して審査員から広く支持された(後略)

    ・きりりとした骨太の作品「周龍」

    ・読者を一気に鷲掴みにする魅力的な導入部から始まる「周龍(ジュリョン)」は、歴史上の実在の女性についての物語を大胆に展開する完成度の高い作品である。圧縮された緊張感あふれる物語の展開と躊躇ないストーリーテリングが長所(後略)

    ・確かな描写と完成度の高い構成、強靭で新たな女性キャラクターを誕生させたといった点から「周龍(ジュリョン)」を受賞作として選んだ。

     

    本作巻末のハンギョレ文学賞審査員による「推薦の辞」からの抜粋は以下のとおり。

    ・(前略)ジェンダーの問題において特に顕著だが、たとえば私たちは闘ったり苦悩したりする男性像と、傷つき耐える女性像を長いこと当たり前のものとして受け入れてきた。

    『滞空女・姜周龍(カンジュリョン)』はそうした長年の想像力の限界をきわめて明解に、そして断固として突破する。闘い、苦悩し、働き、愛し、自身の生をみずから決定する、この生きている人物は、小説を読むあいだじゅう読者を捉えて離さない。決然と前進するものの不必要な悲壮感はなく、悲劇的に生を閉じたが自己憐憫や感傷に浸らないこの人物を通して、私たちはまったく違った女性像と出会う。(後略) ソ・ヨンイン(文学評論家)

    ・原稿をめくると同時に1900年代前半へとスーッと惹き込まれ、主人公の人生にわが身を重ねてしまった。実在の人物の生を後づけつつ当時の時代背景、暮らしぶり、人間群像のさまざまな喜怒哀楽を体験した。満州・間島(カンド)地方と平壌(ピョンヤン)を舞台にしたダイナミックな物語を追いながら小説というジャンルならではの「読む楽しみ」を存分に味わったのはいうまでもない。(中略)したたかで新しい女性キャラクターを誕生させたこの強烈な叙事が、既存のすべての枠組みが崩壊しつつある混乱の時代を生きる者の胸に深い響きをもって届けられることを期待する。 チョン・アウン(小説家)

    ・(前略)著者パク・ソリョンは、韓国近現代史の数々のシーンのひとつにすぎなかった平壌(ピョンヤン)・乙密台(ウルミルテ)の屋根の上での立て籠り事件を見逃すことなく捉えた。遠い過去の古くさい物語だろうという予想に反し、当時彼女たちの訴えていた叫びと現在の労働者の訴えるコールがさして変わらないという事実に直面し、姜周龍(カンジュリョン)を探し当てた著者の鋭い視点に称賛を送らずにいられない。何よりも私は姜周龍(カンジュリョン)という人物に魅了され、彼女は小説の中に甦って私を目覚めさせてくれた。 ハ・ソンナン(小説家)

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