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슬픈 시간의 기억

Title/Author/Genre

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    Title: 悲しい時間の記憶 

    Author: キム・ウォンイル 

    Genre: 文学/連作小説

     

    LTI Korea staff: 李善行(イ・ソネン)soyi@klti.or.kr / +82-2-6919-7743

Description

  • About the book

    死を目の前にした四人の老人の物語「悲しい時間の記憶」は、キム・ウォンイルが人生を鋭く洞察し文学的にさらに深くまで掘り下げたという点において、新境地に達した作品である。連作小説として描かれる四人の人物は死を目前に彼らが隠してきた辛い記憶の一つ一つと向き合うことになる。意識と無意識の境界、そのわずかな隙間から見えてくる真実は生き残るために目を逸らしたり封印したりしてきた過去の暗い傷である。しかしその秘められた傷は人間であれば不可避で普遍的なものであるが、またそれは植民地時代と戦争とを経て人生を耐えながら生きるしか道がなかった人々の不幸と切り離せないため、過去に実際にあった歴史上の痛みも読者に伝えている。ここで深い悔恨の思いに駆られながら四人が語る話は「悲しい」時の記憶であり、過ぎた時代の消せない暗闇でもある。語り手が一息つくと一つの段落ができあがるというように独特なペースで書かれている四つの作品は、歴史と現実が錯綜する自己欺瞞に満ちたドラマを小説という形で雄弁に物語っている。

     

    今まで骨太でスケールの大きい独自の文学的世界を構築してきた作家の飛躍が見て取れる作品。意識と無意識が交錯する新しい手法で、青春時代に日本の植民地時代と戦争を経験した不幸な世代の老人を描いた連作長編小説である。

    若き日の恥辱的な傷を外見を取り繕うことで消し去ろうとするが、かえって自分のアイデンティティが分からなくなってしまう作品「私は誰なのか」、最適者のみが生き残れる社会で我欲と物欲が織りなす醜悪な過去を恥じることなく利己的な生き方で自分を欺き続けた主人公を描く作品「私は私を知っている」、清潔な女性の臨終の告白を通して罪多き世の中に人間はどう生きるべきかを問う「私は恐ろしい」、歪められた歴史と堕落した現実を前にして疎外された人生を選んだ知識人の観照的な生き様を描いた「私は存在しない」などの四つの連作は全て、この時代に生き延びた者の陰りある自画像である。我々が避けては通れない生と死のあいだの秘儀が随所に描かれている。四つの連作小説はすべて一つの段落に収められる新しい小説のスタイルで書かれている。その話の展開はまるでブラックホールのような吸引力があり、読者が一つの作品を読み始めると最後まで目を離すことができない魔法のような力を持っている。

    キム・ピョンイク(文学評論家)

     

    死を目の前にした老人の回顧に、ところどころで息を止めては、また大きく息をつくようになる。この小説は生まれてこのかた弱い存在である人間が百戦百敗する戦いの記録であり、「私は誰なのか」、その答えを模索し続ける平凡な人々の過酷な物語である。

    カン・ヨンスク(小説家)

    About the author

    1942年生まれ。初期の小説は疎外された民衆の生涯を集中的に描いていた。南北分断という現実的な状況を小説の素材にしている。彼の作品は韓国人の傷つけられた生き方の中に朝鮮戦争と南北分断という韓国の近現代史との繋がりを見出し、韓国人の傷を癒すことに執筆の目標を据えた。「暗闇の祝祭」(1974)から「蠍」(2007)まで十二編の長編小説、「暗闇の魂」(1973)から「母さんの星」(2008)まで八つの中短編小説集、「悲しい時間の記憶」(2001)と「青い魂」(2005)などの連作小説二編を出版。そのほかに「キム・ウォンイルのピカソ」(2004)などのエッセー集が4つある。現代文学賞、東仁文学賞、李箱文学賞、怡山文学賞など数々の文学賞を受賞した。現在は順川大学の教授であり、大韓民国の芸術院の会員である。

    Media Response/Awards Received

    現在と過去とを縦横に織り込みながら私設老人ホームで人生の最期を迎えようとしている四人の生き様をとおして「生とは、死とは何か」という問いを反芻し存在の根源的な意味を嚙みしめてみる。

    -「時事ジャーナル」ハ・ウンベク

     

    人間は「どんな存在であるのか」、「どのように生きていくのか」という内省的な問い。誰が読んでも最後まですらすら読めてしまうスピード感のある作品である。

    -「東亜日報」パク・ドクキュ(教授)

     

    2002年、第3回無影文学賞受賞

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