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캐비닛

Title/Author/Genre

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    Title: キャビネット

    Author: キム・オンス

    Genre: 文学/長編小説

     

    LTI Korea staff: 李善行(イ・ソネン)soyi@klti.or.kr / +82-2-6919-7743

Description

  • About the book

    172日ものあいだ眠り続けついに目覚めたトポラー(toporer)たち、失くした指の代わりに木で作った指に肉がつき血が巡り肉質化していくピノキオの、両性具有で自分の精液を自分の膣に入れて妊娠してしまうネオヘルマプロディトス……

     

    どこにでもあるようなこの古いキャビネットは、目が真ん丸になり、少しのあいだ胸がむかむかし、腹が立ち、また胸の片隅がズキズキするようなあらゆる奇想天外な話でいっぱいである。

     

    「平凡な」語り手も例に漏れず178日間缶ビールを飲み続け、他にすることもなく、ただキャビネットのファイルを整理するだけのいわゆる「平凡な」30代のサラリーマンである。彼の同僚ソン・ジョンウンさんは寿司が大好物で、あまりにも好きなので一度に百個以上もの「特大」寿司をぺろりと平らげ給料すべてを食費につぎ込むお嬢さまである。

     

    キム・オンスは彼らをシンプトマー (symptomer)と名付ける。「突然変異の兆しが見られる人々」がいる。学会で適切な定義がなされていないので、我々は彼らを「兆候が認められる人々」すなわち「シンプトマー」と呼ぶ。シンプトマーは生物学や人類学が規定した人間の定義から少し外れている。彼らは現在の人間と新しく生まれくる未来の人間のあいだ、つまり種の中間地点にいる人々である。だからひょっとすると彼らは人類最後の人間であるかもしれないし、人類最初の人間であるかもしれないだろう

     

    とてつもなく奇怪に見えるが、実はキャビネットの中に一つずつ収められているこの話は作家の無敵な筆力よって生命が吹き込まれる。オムニバス形式で展開する各エピソードは語りによって、ぴったりとはまるレゴブロックのように絶妙な構成美を見せている。

     

    第12回文学トンネ小説賞の受賞作である「キャビネット」は、シンプトマーの記録とこれを整理する話者の物語である。日ごとに変化する世の中にはいつの間にか信じられない事、とうていありえない事で満ち満ちている。自分の過去を自分の記憶を否定し自ら記憶を消し去り新しい記憶を作ろうとしている人々はこの小説の中だけの作りごとなのか、いや人間よりも猫や木の人形になりたくてもがき苦しむ人間は一人や二人ではないだろう。誰も他人を愛することができず自分自身あるいは自分の分身しか愛せない人が我々の周りにいかに多いことか。

     

    この作品で「キャビネット」はこの世の真実をありのままに保管しておく一つの入れ物である。作家は真実を「ありのまま」の状態でキャビネットに収め、ゆるぎない筆はこびと渋い口調の語りで適切な温度と湿度を保ち、これらが腐らないようにしている。変質しない生き生きした本物の話が見たいなら、我々はこっそりとこのキャビネットを開けさえすればいいのである。

     

    不思議で奇異でぞっとするような話を語りながら、作家はこれは「平凡」な話で「ありのまま」の真実だと繰り返す。風は吹くし、花は咲く、雪は降ると言っているかのように。ふと考えてみる。私のキャビネットの中にはどんな奇抜な話が沸き出ているのだろうか。

    About the author

    キム・オンスは、2002年登壇し、初めての長編小説「キャビネット」で第12回文学トンネ小説賞を受賞した。受賞作「キャビネット」について文学評論家のシン・スジョンは「想像力の奇抜さと大胆さ、これまでの文学会をぶっ飛ばすほどのマンモス級の物語が入っている」と評価した。また、小説家のウン・ヒギョンは「破格な形式であるが、構成上必然性があり精密に仕組まれた小説であり、とぼけた「ウソ」が天下一品である」と評価した。このほか長編小説「設計者たち」、短編集「ジャブ」などがある。「キャビネット」はその翻訳が2013年フランスのGinkgo Editeur社から出版された。

    Media Response/Awards Received

    長年の失業生活のあと、ある研究所の事務職員として就職した主人公のコン・トククンが奇人キョン博士の311号の研究室に偶然入り込んでしまったために繰り広げられる物語で、シンプトパーとの出会いを描いたこの小説は、千夜一夜物語、SF、TVのドキュメンタリー番組「世にも不思議な物語」に不条理の演劇的要素を混ぜたような奇妙な雰囲気が漂う。ありとあらゆる奇妙な人間の物語をいかにも科学的であるかのような用語を使い気取って語るので、読者をジェットコースターに乗っているような気持にさせる。読み終えると呆気にとられそして虚しくなるのもジェットコースターから下りるとき感じる気分と同じである。

    -京郷新聞

     

    「彼は韓国文学のジャンルは一つだけではないと証明している。」

    http://www.lesinfluences.fr/Une-araignee-dans-Le-Placard.html

    - influences(フランス)

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